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外壁・屋根診断で傷みを早期発見(S邸様)

施工データ

●邸名
S様邸
●地域
船橋市
●築年数
約15年
●依頼内容
外壁のALCパネルにひびが入りはがれたため部分補修をしてほしい。
●工期
3週間
●リフォーム内容
・ ALCパネルの外壁の補修、塗装リフォーム
・ 屋根の傷みの補修と塗装
・ 樋の補修

施工前の状況

2011年3月11日の地震の影響で、外壁のALCのパネルにひびが入りはがれた部分を発見したため補修してほしいというS様からのご相談が今回のリフォームのきっかけでした。

現場調査で外壁を拝見させていただいたとき、外壁のALCパネルのひびとはがれが目立っていたので、ほかに傷みがないのか、 家の耐久性を悪化させている場所や原因はないかを診断する必要があることをS様にご提案しました。

外壁の状態から雨漏りの心配と劣化による耐久性悪化の問題があると判断したため、 外装全体と見えない部分である屋根の診断点検を一緒に実施することをおすすめしました。
外壁だけでなく、コロニアルの屋根の診断結果からこのまま放置しておくと、家の耐久性に問題が起こる箇所が発見されました。

お客様のご要望

「外壁の汚れ、色あせ、老朽化、地震の影響などによるはがれ、雨漏りが心配。メンテナンスを希望」

外壁が汚れや色あせで古臭くなっているのと、地震の影響ではがれが出ていて雨漏りが心配なのでメンテナンスをしてほしい。 当社からの提案により、屋根も診断して傷んでいるところを直してほしいとのご要望をいただきました。

リフォーム前の問題点

リフォーム前の状況調査では、以下のような問題点が見られました。

問題①
外壁のALCパネルの浮きと塗装のはがれやひび割れが目立つ状態でした。

問題②
コロニアル屋根の棟押さえの部分のトタンの鉄部がサビていて、これ以上サビると外れる可能性がある状態でした。

問題③
経年変化で屋根の塗装がはがれていて、色あせて見た目が悪くなっており、コケも生えている状態でした。

問題④
コロニアル屋根のスレートにそりが出ていました。

問題⑤
樋が壊れている部分や汚れている部分がありました。

ご提案内容

現場調査での点検・診断後、アドバイス・ご提案をさせていただきました。

提案① 外壁のALCパネルのメンテナンスの必要性。
外壁のALCパネルのひび割れやはがれは、最低10年に一度のメンテナンスが必要です。地震によってひびやはがれがあったということですが、今まで一度もメンテナンスをしていなかったということもあり、 経年変化にも原因があったと思われます。

外壁のALCパネルのひびや欠損の部分から雨水が木造住宅の構造の内部に入り、木部などの構造部分を腐らせて家の耐久性を悪くする原因に。経年変化によってひびなどが出ますので、最低10年に一度のアフターメンテナンスをおすすめしております。

S様邸の外壁はひびが浅く、はがれもひどくなかったため補修で済みましたが、症状がひどい場合には張り替えが必要になります。

提案② ALCパネルのつなぎ目のシーリングに亀裂があると危険!
S様邸の外壁点検時に、ALCパネルのつなぎ目のシーリングがやせていたり亀裂が入っているのを発見し、アドバイスをさせていただきました。

つなぎ目の目地は、新築時にアクリルシーリングが使われていることが多く、ウレタンシーリングに比べて硬直が早いため継ぎ目に亀裂が出ます。また新築時に適切な厚みが取れていない場合にも亀裂が起こりやすくなります。その亀裂があると雨水が躯体に浸入して危険です。新築で建ててから5年目くらいで亀裂が起こる家もあります。継ぎ目のシーリングに亀裂がある場合やシーリングがやせている場合には、早急な補修が必要です。

提案③ 再塗装リフォームの必要性。
ALCパネルに色あせやチョーキングがあると、外壁に水が浸透してしまうため再塗装のリフォームが必要です。

外壁のALCパネルの表面は、常に紫外線にさらされて色があせて傷みが出ます。チョーキングは、手で触ると白い粉がつき表面が劣化する現象ですが、この症状が出たら外壁の補修のサイン。ALCパネルはもともと吸水性があるため、色あせやチョーキングによって表面が劣化していると雨などの水が浸透してしまい家が悪くなります。この症状が出たら、浸水を防ぐ防水機能を持たせるため、再塗装のリフォームが必要になります。

提案④ スレート系のコロニアル屋根は10年に一度の塗装がおすすめ。
スレート系の屋根は、10年くらいで塗装がはがれて色あせてコケが生えることが多く、見た目が古びた印象になります。

屋根は特に風雨や紫外線にさらされ、外壁よりも劣化が早い場所です。コケは屋根スレート瓦を養分にして繁殖し、防水効果をなくしていきます。またスレート系の屋根はセメントを主成分にしてつくられており、屋根が色あせて白く見えるのは、屋根の素地が見えてセメントが露出している状態。これは防水性能が落ちていることを示しています。コケを取って塗装することで、性能を回復させることができます。

提案⑤ スレート瓦にそりが発見され、瓦のひび割れの心配があることを指摘。
スレート瓦に少々のそりが発見されました。アフターメンテナンスを怠るとそりが発生することがあり、 そりがひどくなるとスレート瓦がひび割れたり、下地に雨が浸入し雨漏りの原因になることがあります。これには釘の打ち直しなどの補修の必要があります。

提案⑥ 棟押さえのトタン部分のサビによる劣化や釘抜けを発見!!強風で飛ぶと大変。
スレート屋根の棟押さえにはトタンが使われており釘で押さえていますが、熱による素材の伸び縮みなどの原因でこの釘は浮いてきてしまいます。この押さえ釘が甘くなると、まれに強風時に棟押さえトタンがはがれることがありますので要注意です。年に一度くらいは点検して確認するのがベストです。

提案⑦ 屋根には遮熱塗料で暑さ対策と省エネ効果。
スレート系の屋根は、夏場の炎天下によって表面温度が70℃前後になるといわれています。当然、屋根から家の中に熱が入り込み、室内も暑い状態になります。これに対し、遮熱塗料の施工で夏場の瓦の表面温度を40~50℃ほどに下げる提案をしました。瓦の表面温度を下げることによって、夏場の暑さ対策、そして省エネにつながります。

提案⑧ 外壁補修と屋根補修を同時にすると足場代がお得に。
外壁や屋根をメンテナンス、リフォームする際には足場をかけるため、当然足場代がかかります。そこで、外壁リフォームの際に屋根も同時にリフォームすることで、足場代が1回分で済むためお得です。

提案⑨ 樋の破損は雨漏りと水の浸入の原因に。
樋が破損していると、美観を損なうだけでなく、軒の裏や壁に雨水が浸入し、家の耐久性を悪化させます。そのため早めのメンテナンスが得策です。

リフォームによって解決した問題

屋根・外壁の診断により発見された問題が、リフォームによって解決いたしました。

解決①
外壁の汚れと屋根の汚れやコケを高圧洗浄で洗い落としてきれいに。さらにケレンをして塗装準備をしました。

解決②
外壁ALCパネルの継ぎ目のシーリングを充填し、ひび割れやはがれ部分を補修します。ひびやはがれがひどい部分はパネルを張り直しました。

解決③
外壁ALCパネルの塗装を、下塗り・中塗り・上塗りの工程によって完成させ、防水・耐久機能を再生。見た目も美しく仕上げました。

解決④
屋根はスレートのそりを補修し、棟押さえの補修とサビ止め塗装をしました。

解決⑤
屋根は遮熱塗料を塗ることで光沢のある美しい屋根に再生できました。

解決⑥
樋の補修をし、汚れがあったので樋に塗装をしてきれいにしました。

お客様のご感想

当初は外壁のひび割れなどの補修だけをしてもらうつもりでした。 しかし、外壁と屋根の総合的な点検・診断をすすめられて診ていただくと、外壁だけでなく屋根もいろいろな問題があることが発見できました。 診断結果を写真つきでレポートにまとめていただき、詳しく説明を受けたことで問題点が非常に良くわかり、納得してリフォームを依頼することができました。

屋根、外壁ともにピカピカになり、とてもきれいになったので非常に喜んでいます。